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日本股関節学会で発表!!

院長ブログ

先日はお休みを頂き第44回日本股関節学会で発表させて頂きました。

翌日も外来があるため、日帰りでの強硬出張となりましたが、恩師内田宗志先生のご指導もあり、無事発表出来る事が出来ました!!

以下発表の要旨です

Ischiofemoral spaceはDDH患者と比較してFAI患者で有意に減少する。

Ischiofemoral Space was significantly decreased in DDH patients compared to FAI patients.

Abstract
背景
Ischiofemoral impingement (IFI)は坐骨結節と小転子との距離(IFS)が狭小化する事によって大腿方形筋が圧迫され症候的impingementが生じると定義されているがその病因などは明らかにされていない。今回、我々は股関節痛を伴うfemoroacetabular impingement (FAI)患者と寛骨臼形成不全(DDH)患者のIFSについて検討したので報告する。
方法
2014年~2016年に股関節痛で当院外来を受診した95人108股関節を対象とした(男:47人、女:48人、平均年齢36.3±15.7歳、11-65歳)。これらをDYONICS Plan (スミスアンドネフュー社)にて解析し、DDH群(lateral center edge angle (LCE)<20°、18股)、borderline DDH群(20°≦LCEA<25°、26股)、FAI群(LCEA≧25°、64股)の3群に分け、X線にてischiofemoral distance(IFD)、MRIにてIFSとquadratus femoris space(QFS)を測定し比較検討した。また大腿骨の頚体角(FNSA)と前捻角(FNA)についても比較検討した。
結果
IFD, IFS, QFSすべてにおいてFAI群と比較してDDH群で有意に減少していた(p<0.001)。FNSAとFNAはFAI群と比較してDDH群で有意に増加していた(p<0.01)。
考察
IFSはFAI患者よりDDH患者において有意に低下することが推察され、その原因としては、大腿骨近位部の変形がDDH患者において多い事が関与する事が考えられる。DDH患者に股関節鏡手術を行う場合にはIFSにも注目する必要性があると思われる。

股関節など、関節痛でお悩みの方、いつでも当クリニックにご相談下さい!!