足首が痛い
足首の痛みは、ねんざが代表的ですが、痛めたあとに適切な治療を受けず、クセになったり痛みが慢性化することが多いです。足首の痛みの症状、原因、診断方法、そして治療について詳しく説明します。
足首が痛いなど症状が生じるとき
「足首が痛い」状態は、以下のような日常生活でよく見られる状況で感じることがあります。
①歩行時
足首に体重を乗せると痛む、または歩くスピードを上げると痛むことがあります。
②運動後
特にランニングやジャンプなど、足首に負担をかける運動をした後に痛みが出ることがあります。
③静止しているとき
安静にしているときでも痛みが感じられることがあります。
④外部からの衝撃
何かにぶつけたり、転倒したりしたときに痛みが出ることがあります。
⑤階段の昇降時
特に下り階段の際、足首に体重をかけると痛みを感じることがあります。
足首が痛くなる原因・疾患
「足首が痛い」症状の原因となる疾患には以下のようなものがあります。
①ねんざ
足首をねじるような動きをしたときに、靭帯が伸びすぎて損傷を受けることにより起こります。
②変形性足関節症
関節炎は、関節の軟骨が磨り減り、骨が直接接触することにより痛みを感じる病気です。
③アキレス腱炎
ふくらはぎの筋肉とかかとをつなぐアキレス腱に炎症が生じると、足首周辺が痛むことがあります。
④骨折
転倒や衝撃により足首の骨が折れると、強い痛みを伴います。
⑤痛風
尿酸値が高まると、結晶として関節に溜まり、急性の痛みを引き起こします。足首もその影響を受ける部位の一つです。
⑥靭帯損傷
足首を意図せず内側に曲げてしまった場合などに、外側の靭帯を損傷した状態です。「ただのねんざ」と軽視すると、痛みなどの障害が残ることがあります。
診察・診断方法
「足首が痛い」と感じたときには、以下の診察・診断方法で症状の原因を調べることがあります。
①医師の診察
痛みの場所、程度、痛むタイミング、運動や生活習慣の影響など、具体的な症状を詳しく聞きます。必要に応じて、足の動きを見たり、足を触ったりして症状を確認します。
②画像診断
レントゲン、MRI、CT、超音波エコーなどの画像診断で、骨や軟部組織の状態を詳しく調べます。レントゲンは骨折や関節の変形を検出するために使用されます。MRIやCTは骨のほかに軟部組織の状態も詳しく描出します。これにより、筋肉や腱の損傷、関節の異常などを検出します。超音波エコーはリアルタイムで筋肉や腱の動きを観察でき、特に腱の損傷や炎症を詳しく調べるのに有効です。
※痛みが激しくて歩けない、痛みが続く、痛みが悪化する、足首が赤く腫れているなどの症状がある場合、または自己管理や一般的な治療で改善しない場合は、専門医の診察を受けてください。
治療について
「足首が痛い」症状の治療には以下のような方法があります。
①薬物療法
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの薬を使って痛みや炎症を抑えます。これらの薬は、医師の指導のもと、適切な用量で使用する必要があります。
②リハビリ
理学療法士によるリハビリや、自宅でのストレッチング、筋力強化エクササイズが有効です。これにより、筋肉や腱の柔軟性を高め、痛みを和らげます。特に、バランストレーニングは足首の負担軽減には重要であり、痛みが引いても重要なリハビリです。
③足首の固定
足首の靭帯が損傷した場合や、骨折の場合は、固定具を使用して足首を固定します。これにより、損傷部分に適度な安静を保ち、治癒を促します。
足首が痛い時の受診の目安とは
足首が痛いという場合には、足首の筋肉がこわばっていたり、靴が合っていないといった可能性もあるため、まずはストレッチやマッサージ、靴を替えるといった方法を試してみるのが良いでしょう。スポーツや仕事で酷使した場合には、しっかりと休んでください。
しかし、上記のような対応をしても痛みが引かない時、一旦は引いたけれど繰り返される場合には、整形外科の受診をおすすめします。
足首が痛いとお悩みの方は当院までご相談ください
足首の痛みは、さまざまな原因により引き起こされます。そのため、適切な治療を受けるためには、まずは症状の原因を正しく診断することが重要です。また、症状が続く場合は早急にご相談ください。